Matsukawakarei au Chambertin, topinambour cuit en papillote et glycine tubéreuse confite
第56回 現代フランス料理技術特別講習
講師:ルノー・オージエ氏
ブルゴーニュ地方の赤ワイン・ジュブレ・シャンベルタンをたっぷり使用した魚料理です。「フランスであればヒラメを使うけど、日本だからマツカワカレイにしましたよ。」と、日本の食材をよく知っているオージエシェフ。
このシャンベルタンソースは1本750mlを丸々使用し、ガルニチュール・アロマティックやフォン・ド・ヴォー、カレイの頭や骨、皮まで使い仕上げています。
幻の高級魚とも言われる、臭みのない上品で淡白な味の松皮カレイに、シャンベルタンの香りと少し酸味のあるソースのさっぱりとした味わいは食欲をそそります。
もちろん、講習の試食ではこの料理に合わせてジュブレ・シャンベルタンの試飲もお出しいたしました。
松皮カレイ
体の表面が松の皮に似ていると言われていることから「松皮カレイ」の名がついたとされています。
ヒラメと並ぶ高級魚で、とても身が締まっていて歯ごたえがあり、その白身は厚みもあり、ヒラメ以上に味も旨味も濃く美味しいとの評判の魚です。
今回の講習会でこの松皮カレイをご協賛くださった株式会社グローバルフィッシュの柿澤社長にお伺いしたところ、
「日本では、ホテル等で高級白身の底魚としてヒラメを多く使用することが多いのですが、欧州出身のシェフからはチュルボに比べて水っぽいと敬遠される傾向があります。
日本の中で獲れるカレイには、黒カレイ 赤カレイ 柳カレイ 水カレイ マガレイ マコガレイ ナメタカレイ メイタカレイ 浅場カレイ サメカレイ等大変多くの種類のカレイが水揚げされます。
中でも、数は極めて少なく価格もヒラメの2倍から3倍、普通のカレイの10倍はする「星カレイ」「城下カレイ」「松皮カレイ」が三大高級カレイとしてが挙げられます。
これらは幻と名のつく位、漁獲時期も限られ天然の漁獲量も1週間で数匹と大変少ないカレイです。
そこで、各自治体の漁協が種苗を育てて資源回復のために放流をし始めたところがあり、その成果、北海道で種苗放流から育つものが増えてきました。最近少しずつ漁獲が増えてきているのは天然の松皮カレイです。」と、お話してくださいました。
この講習会では北海道産を使用しています。
北海道ではタンタカという愛称で呼ばれているそうです。
協賛企業;株式会社グローバルフィッシュ(日本食財.com)
赤ワイン
ブルゴーニュ地方Côtes de Nuits(コート・ド・ニュイ)地区は、ロマネ・コンティ、シャンベルタン、ミュジニー、 クロ・ド・ヴァージョなど、ブルゴーニュの中でも、最も偉大なワインを生み出しています。
オージエシェフの赤ワインソースは、このコート・ド・ニュイ地区のアペラシオン、ジュヴレィ・シャンベルタン村の定められたエリアで栽培されたぶどうで作られたワイン「ロピトー・ジュブレィ‐シャンベルタン」をふんだんに使用しています。この地区は、あまり広くはないながらも、ほとんどがなだらかな南東向きの斜面にあり、水はけがよく、日照の恩恵を十分に受けています。土壌は高い割合の粘土泥灰土と石灰質から成っています。
収穫後、木製の発酵槽を使用してアルコール発酵し、樽を使用して(新樽使用率20%)14 ~16 ヶ月熟成します。
赤い果実や黒い果実を想わせる香りがあり、熟成が進むにつれて獣臭やじゃこう、リコリスのような香りが出てくる鮮烈なルビーレッドカラーのワインです。
協賛企業;株式会社明治屋