第46回 <ル・テタンジェ>国際料理賞
コンクール・ジャポン2012
最終審査結果
46ème PRIX CULINAIRE INTERNATIONAL LE « TAITTINGER »
コンクール・ジャポンの第1次審査(書類選考)は8月7日に行われ、全国から8名が選ばれ、東京調理師専門学校(新宿)で9月4日に行われた最終審査(ファイナル実技審査)に臨んだ。
8名の参加者は2点の料理を5時間で制作し、コンクール・ジャポン最終審査は<ル・テタンジェ・コンクール>国際規約にのっとって行われた。
コンクールの規則は、パリ、ブールヴァール・マジェンタ156番地 法廷執行官 ポーペール・リエヴァン事務所に提出されており、ポーペール・リエヴァン氏がコンクールの合法性を監視するものである。
受賞者
優勝
星野 義明
ロイヤルパークホテル 東京都
2位
川本 善広
ホテルグランヴィア大阪 大阪府
3位
来嶋 博臣
レストラン ラ・コリーヌ 京都府
テーマ
ル・テタンジェコンクール国際規約に則り、2点の料理を5時間で制作した。
1.書類選考に提出したオリジナル・ルセット
Hirame de 1.8kg à 2kg environ accompagné de 3 garnitures libres
Et une sauce servie en saucière à part
Dressé sur un plat rectangulaire 40×60 cm cm (environ)
ひらめ(約1.8kg〜2kg)と3種のガルニチュール(自由選択)
ソーシエールに入れた、1種のソースを添える
*料理の盛付け:自由、長方形のプラター(約60×40cm)に盛りつけること。
2.審査委員長による課題ルセット
Oeufs Toupinel
ウフ・トゥーピネル(8人分)
*作り方はギッド・キュリネール(エスコフィエ)に準じている。
実技試験当日、ルセットを発表した。
コンクール・ジャポン最終審査結果は、シャンパーニュ・テタンジェ社取締役輸出部長クロヴィス・テタンジェ氏同席のもとに9月4日ウェスティンホテル東京で行われた発表式で発表され、以下の授与が執り行われた。
コンクール・ジャポンの賞
優勝者
第1位のディプロム、第1位のカップ、
シャンパーニュ・テタンジェ(マチュザレム)
副賞として2,400ユーロ相当の小切手
第2位
第2位のディプロム、第2位のカップ、
シャンパーニュ・テタンジェ(ジェロボアム)
第3位
第3位のディプロム、第3位のカップ、
シャンパーニュ・テタンジェ(ジェロボアム)
ファイナル実技審査の出場者で
第1位~3位以外の者全員に、
第46回ル・テタンジェ国際料理賞コンクール・
ジャポンのファイナリストを証明するディプロム、
シャンパーニュ・テタンジェ(ジェロボアム)
最終審査(ファイナル実技審査)に望んだ
8名のリスト
宮原 優 | ホテル阪神(大阪府) |
川本 善広 | ホテルグランヴィア大阪(大阪府) |
六丸 真一 | 新阪急ホテルアネックス(大阪府) |
小野寺 修 | 浦和ロイヤルパインズ(埼玉県) |
横山 和宏 | (株)オリエンタルランド(千葉県) |
星野 義明 | ロイヤルパークホテル(東京都) |
来嶋 博臣 | レストラン ラ・コリーヌ(京都府) |
須永 衛 | グランドプリンスホテル高輪(東京都) |
ル・テタンジェ国際料理賞
コンクール・ジャポン審査委員
審査委員長
堀田 大 | (株)マンジュトゥー代表取締役 1984年、<ル・テタンジェ>国際料理賞コンクール(パリ)に、 日本人として初めて参加しグラン・プリを獲得 |
実技選考委員
伊佐 武二 | 日本平ホテル グループ統括顧問 |
大溝 隆夫 | レストラン・ボルドー 代表取締役 料理長 |
岸 義明 | ホテルインターコンチネンタル東京ベイ 執行役員総料理長 |
善養寺 明 | ホテルオークラ東京 執行役員 洋食調理総料理長 |
岸 義明 | ホテルインターコンチネンタル東京ベイ 執行役員 総料理長 |
ドミニク・コルビ | フレンチ割烹 オーナーシェフ |
中村 勝宏 | ホテルメトロポリタンエドモンド 名誉総料理長 |
林 和広 | 帝国ホテル東京 調理部長 |
福田 順彦 | セルリアンタワー東急ホテル 副総支配人総料理長 |
フィリップ・バットン | レストラン プチ・トノー 代表取締役 |
ベルナール・アンクティル | コルドン・ブルー 教授 |
マチュー・トサック | Gourmet consulting 代表取締役 |
書類選考委員
柏木 健一 | ホテルグランヴィア大阪 料理長 |
河野 透 | レストランモナリザ オーナーシェフ |
斉藤 裕之 | マキシム・ド・パリ 総料理長 |
佐野 文彦 | 大津プリンスホテル 洋食料理長 |
下村 康弘 | (株)オリエンタルランド フード本部マスターシェフ |
曽我部 俊典 | パンパシフィック横浜ベイホテル東急 総料理長 |
中宇祢 満也 | 浦和ロイヤルパインズホテル 総料理長 |
西口 章二 | ホテルニューオータニ 西洋料理 料理長 |
沼尻 寿夫 | ウェスティンホテル東京 総料理長 |
林 和広 | 帝国ホテル東京 調理部長 |
渡辺 雄一郎 | シャトーレストラン ジョエル・ロブション エグゼクティブシェフ |
パリ・ファイナルに於ける歴代日本人入賞者
1984年 | 優勝 | 堀田大氏(東洋軒、東京都) |
1994年 | 3位 | 佐野文彦氏(大津プリンスホテル、滋賀県) |
2001年 | 3位 | 中宇祢満也氏(浦和ロイヤルパインズホテル、埼玉県) |
2002年 | 3位 | 佐藤浩氏(浦和ロイヤルパインズホテル、埼玉県) |
2003年 | 3位 | 柏木健一氏(ホテルグランヴィア大阪、大阪府) |
2008年 | 2位 | 下村康弘氏(株式会社オリエンタルランド、千葉県) |
2010年 | 3位 | 大和幸義氏(帝国ホテル東京、東京都) |
優勝者(第1位)は今年11月27日、パリで行われるコンクール・アンテルナショナル(国際ファイナル・コンクール)参加を兼ねて配偶者と共にパリに招待されます。
<ル・テタンジェ>国際料理賞コンクールは46年の歴史を持ち、この間数多くの優れたシェフを輩出してきました。日本においては一時中断もありましたが、毎年定期的に開催し続けている国際料理コンクールに直結した日本で唯一のフランス料理コンクールとして高く評価されています。
*このコンクールは明確な2段階をもつコンクール、つまり参加各国でのコンクールは予選ではなく各国のル・テタンジェ国際料理賞コンクール・ナショナル(参加各国名)であり、その優勝者がパリに集まって行うものがル・テタンジェ国際料理賞コンクール・アンテルナショナルです。
書類審査を終えて
さる8月7日、コンクール書類審査を終え8名のファイナリストが選ばれました。
書類審査にあたりました審査員の感想です。
多くの人が、コンクール用の料理があると勘違いしている。そんなものは無い。
写真写りや見た目にこだわり、バランスの取れない食材の組み合わせ、お客様に出せる料理でないものが多数あった。
お客様に評価される料理を作品として応募すべきで、コンクールのためだけの料理では意味がないし、あくまでも食べて美味しい物を作ることが大事。
見た目はきれいだが工程通りに作ると明らかにヒラメに火が通りすぎる作品がいくつかある
ムースをメインにして料理が多くヒラメの良さが活かされていない料理が多かった
1.8‐2kgのヒラメは、パサつきやすく、その工夫がされている料理が少なかった
ルセットにオマール(メス)を指定されているのだからコライユは有効に使うべきである
メインで使用したパーツを何のアレンジも加えないでそのままガルニに転用するのは良くない
色合いに気をつける
調理はしっかり出来ていても盛り付けがもう一歩足りない
基本が出来ていない・知識の理解不足が見受けられる
重複されて書かれている箇所が全体を通じてある・細かな点が配慮されていない
写真にソーシエールを写している書類が多数ある
使用材料と単価の部分・・・原価合わせの計算になっている
1人前の量、メインとガルニのバランスが悪いものがあった
訂正印や書類の裏に社名の入った用紙を送ってきている
ルセットに分量のみ記載してある(審査が出来ない)
規定書類の読み込みが前年と同じく足りない
国際ファイナル・コンクール(パリ)
日付
2012年11月27日
参加国
ベルギー、リュクセンブルグ、フランス、日本、オランダ、スイス
- 参加各国でのコンクール優勝者は、コンクール・アンテルナショナル (パリ)のフィナリストとして3週間前に招集状と共に一般テーマ(例:魚、甲殻類、肉、ジビエ、家禽 等…)、を受け取る。
- コンクール前夜、法廷執行官立ち会いのもと、コンクールの明確なテーマ及び材料リストがくじで決められる。ファイナリストはその材料リストから必要な材料を選び出し、オリジナル・ルセットの料理制作にあたる。
- 当日、各参加者は5時間以内に料理を仕上げる。
国際ファイナル・コンクールの賞
優勝者
10,000ユーロの賞金
トロフィー <エル・グスト>。
このトロフィーは本コンクールのために
ミゲル・ベッロカ氏が創作したもの
ラ・クープ・ヴァンクール
(歴代全ての優勝者の名前が刻まれた大杯)は、
後に開かれるプレスのためのデイナー
(優勝者がコンクールで作った料理を
自身の手で準備する)の時に手渡される
メダル
<ピエール・テタンジェ国際料理賞コンクール>
(ピエール・テタンジェの肖像が刻まれている)
彫刻家ポール・ベルモント作
第2位
カップ、4,800ユーロの賞金
第3位
カップ、2,500ユーロの賞金
出場者全員に、記念カップ及び
ル・テタンジェ国際料理賞
コンクール出場を証明し、
その結果を載したディプロムを授与
コンクールに関するお問合わせ先
<ル・テタンジェ>国際料理賞コンクール・ジャポン
事務局 フランス文化を識る会
〒160-0023
東京都渋谷区桜丘町3-2 渋谷サクラステージ SAKURAタワー7階
TEL:03(5937)4412 FAX:03(5937)1891