2020 PRIX CULINAIRE <LE TAITTINGER> 54

第54回<ル・テタンジェ賞>
国際シグネチャーキュイジーヌコンクール 日本大会
優勝者ルセット

LE TAITTINGER
54éme PRIX INTERNATIONAL DE CUISINE D'AUTEUR
SELECTION DU JAPON

優勝者  堀内 亮(パレスホテル)

テーマ 

Interprétation d’un morceau
de boeuf au choix
pour 8 perssonnes
8 assiettes avec un budget maximum de 50€
(400€ au total)

牛肉(好きな部位/温製料理) 8人分

ルセットを創作した経緯 

今回、この料理を作るにあたって、今までの6年間のフランスでの経験を生かしたいと考えました。
フランスで手に入る日本の食材を使いたいと思いました。
日本の春菊、しいたけ、紫蘇を使いフランス料理でありながら日本のエッセンスを入れることで日本のエッセンスを加えました。

フランス本選は冬なので、旬である菊芋、トリュフ、ジャガイモなどを食材として選びました。
あとは、菊芋のフランのクラッシックなものとポムスフレ風ファルシとを付け合わせにし、見た目はクラシックでありながら、お皿の中に驚きを入れてみました。

レジスマルコンとティエリーマルクスで働いていた各3年間、一度も同じお皿をやったことはありませんでした。その経験を生かし、今回の料理も自分のやったことないルセットを作り上げることに専念し、世界大会で勝てるお皿に仕上げました。

【牛タン】 

① 生の牛タンを20gカットでし、キープしておく。
② 1/2皮付き牛タン、玉ねぎ300g、人参150g、セロリ100g、乾燥シイタケ15g、35g塩、水4L、ニンニク1片、タイム2本を圧力鍋にかけ、湧いてから45分火にかける。
③ ②の牛タンを取り出し皮をむき、キュイソンごと冷やす。
④ 牛タンが冷えれば、約6mmのスライス状にカットする。
⑤ 火が入った乾燥シイタケとキュイソンは後で使うので取っておく。

【エシャロットビネーグル】

① エシャロット50gを細かいシズレにする。
② 鍋にオリーブオイルを入れ、①を入れ塩1gをしてシュエする。
③ ②にシャンパンヴィネガー100gとエストラゴン1枝を加えセックになるまで煮詰める。 
④ ③にバター50gを加え弱火で30分ほど火を入れコンフィにし、エグテしておく。

【鶏胸肉と春菊のムース】

① 鶏胸肉の筋、皮を取り除き、3cm角状にカットする。
② ①に塩をし、冷やしたロボクープで鶏胸肉160gと塩3gよく回し、少しずつ生クリーム115gを加え、タミゼする。
③ 沸騰お湯に1%の塩をして、春菊をよくゆでる。
④ ③をミキサーで回し春菊のピューレを作る。
⑤ ②に少しずつ④を加え鶏肉と春菊をよく混ぜ合わせる。
⑥ ⑤にトリュフのアッシェ25gを加え、シルパットに22cm×20cmの高さ3mmのシート状にを作り85度のヴァプールで5分火を入れ冷ます。

【パータブリオッシュ】

① ゆるま湯10gにイースト8gを溶かす。
② キッチンエイドに小麦粉200g、塩5g、砂糖を16g入れ、①を加えながらフックで回す。
③ ②に少しずつ溶いた全卵135gを入れながら回す。
④ ③に冷たいバター140gを入れ、グルテンがよく出るまで回す。
⑤ トーションをかぶせ50分ほど常温で発酵させ、一度冷やし、その後35cm×26cmの高さ3mmのシート状にしてから冷やす。

【牛フィレ】

① 牛フィレの筋、脂を取り除き、直径5cm、長さ22cmの円柱型に成型する。
② 牛肉に対して1%の塩、白こしょう(10回)をし、フライパンにオリーブオイルを入れ熱し、全体をよく色づける。
③ ②を縦長半分にカットする。断面両方にエシャロットビネーグルを全体に塗る。
④ ③に6mmのスライス状にした牛タンをフィレの形に合わせ挟み、ラップを使い綺麗な円柱状に成型する。
⑤ 鶏肉と春菊のムースのシート状のものをペーパーでよく水分をふき取り、④の周りに巻き、ラップで成型する。
⑥ ⑤にシート状にしたブリオッシュ生地をつなぎ目を少し被さるように巻き、特製のシルパットで巻き190度のオーブンで6分入れ、方向を変えて6分、シルパットから外しブリオッシュに色を付け、芯温30度になればオーブンから出す。
⑦ その後、芯温が52度になるまで休ませて、カットする。

【菊芋のフラン】

① 菊芋250gとエシャロット40gの皮をむき、エマンセにし、鍋にオリーブオイルを入れエシャロットをシュエする。
② ①の鍋に菊芋を入れて少し炒め、フォンドヴォライユ200gを入れいちど2/3量煮詰める。
③ ②に牛乳80gを入れ、1/3煮詰めミキサーで回し、シノワでパッセする。
④ ③に全卵2個と卵黄2個を加え、塩4g、ポワブルティミュット5回ひき調味し、型(20cm×13cm)に入れ80度で30分火を入れる。型で抜いておく。
⑤ 鍋にバター10gを溶かし、アッシェした菊芋100gを入れ、塩1gをし火を入れる。
⑥ ⑤にトリュフアッシェ15gを混ぜ、フランの上にクネル状にして盛る。
⑦ 1.5mm状にスライスした菊芋とトリュフを直径1.5mmの丸に抜き、菊芋はアスコルビン酸の入った1%塩したお湯でブランシールしておき、フランの上に盛る。  

【小玉ねぎ】

① 小玉ねぎを皮付きのまま、塩をしオリーブオイル、ニンニク1片、タイム1枝を入れ、アルミホイルで巻き180度のオーブンで20分火を入れ冷ます。
② 皮付きのまま2.5cmの高さにカットし、その後皮をむき外から二番目の層をキープし、中身を取り除く。
③ 外から二番目の層はバーナーで炙る。
④ 生の牛タン20gをオリーブオイルでソテーし、牛タンと小玉ねぎの中身3個分と火が入ってる乾燥シイタケ2個を2mm角ブリュノワーズにカットし、シブレットシズレ5g、フロマージュブラン5g、1/2個レモンの皮のラペを混ぜ、塩コショウで調味する。
⑤ 1/2個の玉ねぎをエマンセし、オリーブオイルで色づけずに火を入れ、その後紫蘇20枚分のエマンセを入れ、塩で調味しミキサーで回し、球体の型に入れ冷凍させる。
⑥ 牛タンのキュイソン500gにゼラチンベジタブル25gを溶かし、⑤の球体をコーティングする。
⑦ ③の中に④の物を詰める。その上に⑥を乗せ、ハーブを盛る。

【ポムスフレ】

① マッシュポテトの粉25gに水100g、塩2gを加え鍋で1分間火を入れ、粗熱を取る。
② ①に片栗粉75gを加え、よく混ぜ合わせ1.5mmの厚さに伸ばし、80度のヴァプールで10分火を入れる。
③ ②を型で抜き、140度の油でスプーンで油をかけながら揚げる。
④ 皮付きのままジャガイモを1%の塩を入れたお湯で茹でる。皮をむきタミゼする。
⑤ ④のじゃがいも150gに温めた牛乳110gを入れ、芋のピューレを作り擦ったコンテ40gを溶かし込み、イタリアンパセリアッシェ10gを混ぜ込む。
⑥ ③に口金が入るくらいの穴をあけ、⑤を絞り最後に金粉を振る。

【フォンドヴォライユ】

① 鶏ガラを鍋にはり、水から一度茹でこぼす。
② その後圧力鍋に玉ねぎ300g、人参150g、セロリ200g、ポアロー1本と茹でこぼした鶏ガラと4Lの水を入れ、蓋をしないで一度沸かす。
③ エキュメして、蓋をして40分間火を入れる。
④ シノワでパッセする。

【ソース】

① ジュドポーをパッセした際の肉片500gをフードプロセッサーで回し、ラード50g、エシャロットビネーグル50gとそのキュイソン適量とで合わせ、塩と胡椒で味を整える。アシェにしたパセリ15gを加える。
② あらかじめに用意しておいたエシャロットビネーグルのシートでリエットを包みもともとのエシャロットのような形に成形しビネーグルのキュイソンをナッぺする。その上にディル、花穂紫蘇を飾る。

【ポムドテール デクリネゾン】

① ヒレを掃除した時の筋と削った肉をカットし、ココットにオリーブオイルを注ぎ肉をよく色づける。100gのバターを加えムース状を保ちながら全体を均一に色付け、エシャロット100gを入れ、フォンドヴォライユを ひたひたの量までを注ぐ。
② 100gのエシャロットシズレを別鍋でバターでシュエする。そこに350gの赤ポルトと5gの乾燥シイタケを加え、ドゥミグラスまで煮詰める。
③ ①を1時間半火を入れ、シノワでパッセする。
④ ②に③を加える。
⑤ ④を煮詰め、バターモンテする。
⑥ 最後に、トリュフのパリュールのアッシェに加える。

※このルセットは日本大会のために作成したものです。本選では本選仕様に変更しています。

第54回 <ル・テタンジェ賞>国際シグネチャーキュイジーヌコンクール日本大会